オートポイエーシス
更新日:2026.10.5 Author: 長谷川 敦士
「自己(auto)」と「制作(poiesis)」を合わせた造語。システムが自らの構成要素を自ら産出し続けることで、自己の境界と同一性を維持する仕組み。生命システムを、外部から入力を受けて出力する機械としてではなく、自律的に自己を作り続ける閉じたネットワークとして捉える。
チリの生物学者ウンベルト・マトゥラーナとフランシスコ・ヴァレラが1970年代初頭に提唱。その後ニクラス・ルーマンが社会システム理論に応用し、組織論・経営学にも影響を与えた。デザインの文脈では、ウィノグラード&フローレスの存在論的デザイン、エスコバルの自律的デザイン(autonomous design)の理論的基盤となっている。組織を自己産出するシステムとして捉えると、外部から変革を「設計」するのではなく、組織内部の実践の変化をどう促すかという問いにつながる。
関連語:存在論的デザイン、遍在的デザイン
出典
- Maturana, H. R., & Varela, F. J. (1980). Autopoiesis and Cognition: The Realization of the Living. D. Reidel(原著スペイン語版 1972).
- H・R・マトゥラーナ、F・J・ヴァレラ(1991)『オートポイエーシス 生命システムとはなにか』河本英夫訳、国文社.
- Luhmann, N. (1984). Soziale Systeme: Grundriß einer allgemeinen Theorie. Suhrkamp.
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